転職コラム

「飲食店をやめたい」と思う9つの理由と辞めたいときの注意点

飲食店で働いている方に向けて、「飲食店をやめたい」と思ったときに知っておきたいことをまとめています。

 

就職してからすぐに「飲食店を辞めたい」と思ったり、ストレスを感じたり、辞めたいと伝えても引き留められたり。
飲食店を辞めるのにはさまざまな弊害があることもあります。

 

そこで今回の記事では、飲食店をやめたいと思う理由ややめるときの注意点、おすすめの転職先などを解説します。
参考にしていただければ、より良い労働環境で働くためのアイデアを見つけていただけるはずです。

飲食店を辞めたいと思う理由

それではまず、「飲食店を辞めたい」と思うきっかけとなる理由について見ていきましょう。

理由1:労働時間が長い

飲食店をやめたいと思う理由のひとつであるのが、労働時間の長さです。
パートタイム以外の労働者における労働時間を見ると、その他の産業の中でもかなり多いことがわかります。
令和5年度の調査では、運輸業・郵便業の180.0時間に次いで長く、174.3時間と2番目の長さでした。

出典:厚生労働省:毎月勤労統計調査 令和5年分結果速報

 

労働時間の長さから身体的な負担が大きく、やめたいと思う方は少なくありません。

理由2:体力が必要である

体力が必要であることも理由になるでしょう。
飲食店は立ち仕事である上に、重量のある食材や調理器具を運んだり、調理の際には腰に負担がかかったりします。
さらに前の項目で解説したように、労働時間が長い傾向にあります。
体力の限界を感じてやめてしまう方がいることも事実です。

理由3:人手が足らない(人手不足が横行している)

飲食店は人手が足りないことから、従業員1人あたりへの労働負担が大きくなりやすい職種です。
飲食業の人手不足は、平成の終わりのころからずっと続いています[1]。
以前は若い人が多く働いていましたが、近年では少子高齢化により若い人の人数も減っているのが現状です[1]。
そのため人手不足が「普通のこと」となってしまい、従業員にかかる負担が大きくなっています。

理由4:夕方から深夜の勤務時間が生活スタイルに合わなくなった

身体的負担がない場合でも、夕方から深夜の勤務時間が、生活スタイルに合わなくなって辞める人もいます。
飲食業では朝に出勤して、夕方に退勤する労働スタイルを確立しにくく、他の業種の方とは生活スタイルが違うためです。

 

たとえば結婚をして、パートナーが会社員であった場合、生活がすれ違うことになります。
子どもが生まれれば、さらに夕方から深夜にかけての勤務はしにくくなるでしょう。
生活スタイルが変わったことにより、飲食業を「やめなければならない」と感じる方も少なくありません。

理由5:土日休みではないことが多く、GWや年末年始に休みづらい(自由に休みが取れない)

飲食店をやめたいと思う理由として、休みを取りづらいこともあげられます

 

多くの人が休暇を取るGWや年末年始、土日祝日は、飲食店にとっては繁忙期です。
そのため家族や友人と予定が合いにくくなります。
また人手不足が深刻な業種であることから、休みを自由に取ることも難しいでしょう。

 

以上のようにワークライフバランスを取りにくい業種であるため、退職を決意する方もいます。

理由6:人間関係が悪い

働く上で人間関係は大切なものですが、飲食店ではあまりスムーズではない傾向にあると言われています。
狭いスペースで多くの人が働くこと、身体的負担が大きい仕事であることからイライラしがちな人が少なくありません。

 

人間関係がスムーズでないことから働きにくく、「やめたい」と感じることもあるでしょう。

 

【関連記事】飲食業界で人間関係が悪化しやすい5つの原因と改善のためのコツ

 

理由7:クレーム対応や接客にストレスを感じる

接客業につきものである「クレーム対応」と「接客」がストレスになってやめる方もいます
多くの人への接客を、柔軟に行わなければならないことは大きなストレスになるはずです。

 

たとえば泥酔して迷惑行為をするお客様、理不尽なクレームをつけるお客様に対しても、真摯に対応しなければなりません。
日々の業務でストレスを感じることに限界を迎えて、「飲食業をやめたい」と思ってしまうケースです。

理由8:労働時間に対して給料が低い

飲食店を辞めたいと思う理由として考えられる理由のひとつが、労働時間に見合わない給料です。

 

最初に「飲食店は他の業種に比べて労働時間が長い」と解説しました。
しかし「他の産業に比べて賃金が安い」業種でもあります。
令和4年度の調査によると、全産業中、最も賃金が低いのが285.3万円である宿泊業・飲食サービス業でした。

出典:厚生労働省:(PDF)令和4年賃金構造基本統計調査の概況

 

労働に見合わない給料であることから、やりがいが感じられないのかもしれません。

理由9:収入が不安定になる場合がある

最後に、収入が不安定になる場合があることも理由のひとつとしてあげられます
たとえば感染症が流行した頃には、客足が一気に途絶えたはずです。
また景気が悪くなれば、積極的にカットされるのが「外での食事」である傾向があります。

 

そのため突然収入が減ることもあり、安定性の低さが感じられることもあるでしょう。

飲食店を辞める際の注意点

「飲食店をやめたい」と思ったとき、円満に退職するには4つの注意点があります。

 

【関連記事】飲食業の転職面接で心がけたい大事なこと3選と面接で聞かれること

 

注意点1:退職理由を整理しておく

まずは辞めることを伝える前に、退職理由を整理しておきましょう。
あなたはどのような理由で、辞めたいと思われたのでしょうか?
もし理由があやふやであれば、次の飲食店でもやめたいと思ってしまうかもしれません。
また引き止められて、退職できないこともあるでしょう。

 

「退職しなければならない」「退職を希望する」理由について考えてみてください。
もしご自身のスキルアップを目指すためであれば、新たに勤務する店舗でさらなる向上を目指せるはずです。
やめたいと感じたら、まずは退職理由についてご自身の中で整理しておくことをおすすめします。

注意点2:1カ月前までには退職の意向を伝える

退職の際には、1カ月前までに伝えるのがルールです。
これまでご自身が担当してきた業務は、残っているスタッフに引き継がれます。
突然やめてしまうと引き継ぎが不十分になり、店舗に迷惑がかかってしまうでしょう。

 

また新たな人材の雇用予定もあるはずです。
1カ月前までには退職したいことを伝え、「立つ鳥跡を濁さず」を目指してください。

注意点3:引き留められることが多い

人手不足が深刻な飲食業界では、「辞めたい」と伝えても、高い確率で引き留められるはずです。
引き留められたときに「迷惑をかけてしまう」と考えると、ずっと転職できません。

 

「辞めたい」との意志が固まっているのであれば、引き留められても退職の意向を変えないようにしましょう。
辞めない選択をしても、今までの生活が続くだけになってしまいます。

注意点4:入社して短期間でも転職できる

入社してから短期間で転職することに抵抗を感じる方もいますが、転職を「罪」のように感じないでください。
一般的には長く勤めたほうが、次の就職先で好印象になると言われています。

 

しかし「辞めたい」と思いながら、人生における貴重な時間を過ごすのはもったいないことです。
実際に新卒の方の離職率は35%前後にも上っています。

【令和2年度3月新卒就職者の3年以内の離職率】

  • 高卒就職者:37.0%(宿泊業・飲食業では62.6%)
  • 大学卒就職者:32.0%(宿泊業・飲食業では51.4%)

出典:厚生労働省:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します

飲食業にいたっては、半数以上の方が3年以内に離職しています。
そのため「印象が悪くなるのでは」との危惧はいらないでしょう。

飲食店を辞めた後の不安と解消法

飲食店をやめたいと思っても、辞めた後の不安があるかもしれません。
収入もなくなりますし、転職活動もしなければなりませんし、職場にかかる負担を心配する方もいるでしょう。

 

転職の際には誰もがさまざまな不安を抱えるものです。
不安をどのように解消していくべきか知っておくと、心軽やかに転職へと臨めるようになります。

不安と解消法1:退職する職場の負担

退職をすると「人材が1人減る」ことにより、周りに迷惑や負担がかかってしまいます。
まして人手不足が深刻な業種であるため、「辞めたら周りの人が迷惑する」と、なかなか踏み切れない方もいるかもしれません。

 

しかし大切なのは、周りの人ではなくご自身です。
ご自身の人生ですから、ご自身が選択する道を選ぶべきではないでしょうか。

 

お店では、今までも多くの人が退職してきたはずです。
しかししばらくすると残っているスタッフたちで現場が回るようになっていきます。
1カ月前から退職の意志を伝えて引き継ぎを行えば問題ありませんので、ご自身の気持ちの方を大切にしてください。

不安と解消法2:転職活動

飲食店をやめたいと思ったとき、「次の転職先が見つからないのでは?」と不安になるのは誰しも同じではないでしょうか。
転職先が見つからなければ、収入がなく、生活ができなくなってしまいます。

 

解消法はできるだけ早めに転職活動を始めることです。
また自己分析として、次のようなことを考えることも重要でしょう。

【自己分析で考えるべきこと】

  • 習得したこと
  • 自分の強み
  • これからチャレンジしていきたいこと
  • 自分に不足していること
  • 仕事をする上でのやりがい
  • どのような企業に転職したいのか

以上のことを考えてみると、この後どのような企業に勤務したいのか、どのような仕事をしていきたいのかがわかるはずです。
履歴書を書くときにも役立つので、転職を決意したらぜひ自己分析をしてみてください。

不安と解消法3:生活費

仕事を辞めるときの大きな不安となるのが、生活費のことでしょう。
仕事がなければ収入もなくなり、生活ができなくなることもあります。

 

しかし雇用保険に加入しているなら、失業保険を受け取れます。
転職をすることを決意したら、早めにハローワークに行って相談しましょう。
失業保険の受け取りは、自己都合退職であるなら支給まで3カ月がかかります。
万が一転職先が見つからなかったときの支えにもなるため、必ず失業保険の申請を行ってください。

飲食店からおすすめの転職先・職種

これから飲食店を辞めたいと思っている方におすすめの転職先・職種についてご紹介します。

飲食業
  • 同じ業種でこれまでの経験を活かしやすい
  • 似た環境でなじみやすい
  • 継続してキャリアを積める
事務職
  • 休みが取りやすく
  • 接客でのストレスがなくなる
  • 未経験でも採用されやすい
営業職
  • 専門的なスキルが不要
  • 求人数が多い
  • 接客で得たコミュニケーションスキルを活かせる
食品業
  • 飲食業で得た食品に対するスキルが活かせる
  • 土日祝日に休める場合もある
販売職
  • 未経験でもチャレンジしやすい
  • 接客スキルを活かせる
  • 求人数が多い
IT業界
  • 将来性がある
  • 人手不足の傾向がある
  • 技術を身につけられれば今後の強みとなる
公務員
  • 安定性がある
  • 土日祝日が休みとなる
  • 長期休暇を取得できる
介護職
  • 未経験でもチャレンジしやすい
  • 求人数が多い
  • 将来性がある

飲食業や食品業、販売業であればこれまでのスキルが役立つでしょう。
しかし営業職やIT業界、介護食など求人数が多く、将来性がある職種を選んで、新たなスキルを身につけるのもおすすめです。

飲食店で働く魅力

辞めたいと思われるかもしれませんが、飲食店で働くことにはたくさんのメリットもあります。

【飲食店で働く魅力】

  • 正社員になれば収入が安定する
  • プライベートでも役立つ料理や食品への知識・スキルが身につく
  • 多くの人と出会える
  • 人間的な成長が期待できる
  • 将来的に独立するためのノウハウが身につく
  • まかないで食費が節約できる

飲食店は多くの人と出会いながら、食品や料理に関する知識を身につけられる場所です。
人とコミュニケーションを取るスキル、料理に関するスキルは人の人生に欠かせないものであり、プライベートでも役立ちます。

 

仕事を通じて人間的な成長ができる上に、ノウハウを身につければ独立して、ご自身のお店も出せるかもしれません。
飲食店は「やめたい」と思うほどつらい面もありますが、同時に非常に得られるものが多い職種でもあります。

飲食店を辞めたいと感じたらまずは転職エージェントに相談しよう

もし「飲食店を辞めたい」と感じたなら、まずは転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか?

 

転職エージェントではあなたの転職理由や希望に合わせて、さまざまな支援を行っています。
履歴書や職務経歴書を制作したり、面接に付き添ったりすることも可能。
転職の際には不安や悩みが多いものですが、支援してくれる人がいれば、より良い未来に向かっていけるでしょう。

 

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飲食店をやめたいと思われているなら、転職サポートをぜひitkへとお任せください。

飲食店をやめたいなら計画的に

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、飲食店をやめたい理由や辞めるときの注意点がご理解いただけたと思います。

 

体への負担や休みの取りにくさ、ストレスによって辞める方が多い印象です。
もし辞める際には次の就職先や生活費のことも考えながら、計画的に進めるようにしてください。

 

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参照:JSTAGE:(PDF)昨今の労働力事情と外食産業の展開