「転職で年収が下がるのか不安…」年収ダウンの防止方法とは



転職を検討しているものの、年収が下がる可能性があることを心配している方もいるでしょう。
もちろん、転職によって年収が上がる方もいますが、すべての方がそうだとはいえません。
「生活が苦しくなってしまうのではないか」といった不安にもつながります。
そこで、本記事では転職で年収が下がることを心配している方のため、どの程度の人が下がってしまうのか、なぜ転職が年収に影響するのかなどを解説します。
年収が下がるのを防ぐ方法や利用可能な補助金も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
転職で年収が下がるのは全体の3割程度
年収アップを期待して転職したとしても、残念ながら年収が下がってしまうケースがあります。
厚生労働省の調査によると、令和5年上半期の転職入職者の賃金変動では、全体の約3割にあたる33.2%の方が前職に比べて賃金が減少したとの結果です。
一方、38.6%が増加し、変わらないと答えた人も 26.4%いました。
総合的に見ると、増加・減少・変わらないはそれぞれ30%前後です。
年齢で見てみると、賃金が前職よりも減少したと答えている人が最も多い年代は60~64歳です。
次に65歳以上、30~34歳となっています。
転職によって年収が下がってしまう割合は決して低くないので、自分がそうなってしまう可能性も考えておかなければなりません。
参考:(PDF)厚生労働省:令和5年上半期雇用動向調査結果 3 転職入職者の賃金変動状況[PDF]
転職によって年収が増減する要因とは
なぜ転職によって年収が増減してしまうのでしょうか。
これには、以下のような理由が考えられます。
転職で年収が下がるケース
転職によって年収が下がるケースとして、まず賃金が高く設定されている都会から地方に転職したケースが挙げられます。
やはり都会と比べると地方のほうが賃金は安めに設定されていることが多くあります。
令和6年度の地域別最低賃金を確認してみると、日本で特に最低賃金時間額が高いのは東京都で1163円、反対に最も低いのが岩手県で893円でした。(※1)
この2つを比べてみるだけでも実に270円もの差があります。
また、厚生労働省が発表している令和5年年賃金構造基本統計調査によると、都道府県別にみた賃金で最も高かったのは東京都の368,500円、最も低かったのが青森で249,900円です。(※2)
こちらの差は118,600円でした。
転職する地域によっては大幅に賃金が下がってしまう可能性もあります。
他には、大企業から小さな企業への転職や、これまでとは評価・報酬制度の異なる企業への転職なども年収が下がる代表的なケースです。
残業が多い仕事から残業のない仕事に転職する場合も、大幅に年収が下がることは珍しくありません。
また、これまでのスキル・経験を活かせない新しい業界にチャレンジする場合も年収が下がってしまうことがあります。
(※1)
(※2)
参考:(PDF)厚生労働省:令和5年賃金構造基本統計調査の概況[PDF]
転職で年収が上がるケース
年収が下がってしまう人がいる一方で、転職によって年収が上がった人もいます。
この理由としては、年収が下がってしまうケースの逆が多いといえるでしょう。
例えば、地方から都会への転職、小さな企業から大企業への転職、これまでよりも好条件で評価してくれる企業への転職などです。
残業が増えた場合も年収が上がりやすくなります。
スキルや経験が評価される職場に転職した場合は、大幅な高収入を期待することも夢ではありません。
なかには現在の職場が経験やスキルを正しく評価してくれていないために、相場より年収が安くなっている方もいます。
そういった場合は、正当な評価をしてくれる会社に転職するだけでも年収がアップするでしょう。
他にも、転職時の年収交渉に成功した、新たに職場で評価される資格を取得したなどの理由から年収が上がることもあります。
年収が下がる場合の転職の判断基準
転職を希望できるような求人情報が見つかったものの、今よりも年収が下がってしまうケースもあるでしょう。
こういった場合、何を基準として転職を決断するか、見送るか判断すれば良いのでしょうか。
ポイントを3つ紹介します。
生活に支障がでないか
転職で年収が下がることによって、生活に支障がでてしまうような場合は考え直したほうが良いでしょう。
今よりも節約し、やりくりすることで何とか生活できることもあります。
ですが、そのような生活が続くことは大きなストレスになるほか、思わぬ出費や病気・事故などがあった際に生活できなくなってしまう可能性が高いです。
年収で計算すると毎月使える金額のイメージが沸きにくいので、月収に換算して検討してみることをおすすめします。
転職後、年収が下がったために生活が不安定になった場合は、すぐに再就職を検討しなければならないこともあるため、注意が必要です。
年収以上の魅力があるか
例え年収が下がってしまったとしても、仕事にやりがいを感じる、夢だった仕事であるなど、それ以上の魅力がある場合は転職を検討するのも一つの方法です。
他にも、退職金が高い、福利厚生が整っているなどの魅力があれば、こちらにも目を向けてみましょう。
今の職場は休日出勤や残業が多く家族との時間が取れないと感じている場合は、時間の融通が利く職場に転職するだけでも大きな魅力と感じるはずです。
入社後に年収が上がる余地があるか
入社時の年収が低かったとしても、将来的に年収が上がる余地がある場合は、前向きに転職を検討できます。
例えば、指定の営業目標を達成することで成果型の報奨金制度がある、昇給昇格制度が整っているといったケースです。
求人票や面接の際にモデルケースとして同社で高収入を得ている例を紹介されることもあります。
ただ、あくまで想定であることから、年収が上がる余地のみを重視して転職を決めることはできません。
年収が上がった時のことばかりを考えて転職を決めてしまうと、予定通りにならなかった時に大変なことになるので、注意したいポイントです。
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転職で年収が下がる場合にもらえる補助金
転職によって年収が下がってしまう場合は、補助金を有効活用していきましょう。
受け取れる補助金としては、国が用意している就業促進定着手当があります。
就業促進定着手当とは?
就業促進定着手当とは、早期の就職とその職場への定着を促す目的で作られている制度です。
雇用保険で支給される手当であり、再就職後の賃金が再就職前より低い場合に利用できます。
ただし、すべての人が受け取れるものではないため、支給のための条件や支給額なども確認しておきましょう。
就業促進定着手当を受給するための条件
就業促進定着手当を受給するための条件は、以下の2つです。
【条件】
- 再就職手当を受給していること
- 再就職日から継続して6カ月以上同じ職場で雇用されていること
- 転職前よりも賃金が下がっている
国では早期再就職を促進する目的で「就職促進給付」と呼ばれるものを用意しており、就業促進定着手当はこの就職促進給付の一種です。
大前提として、雇用保険の受給資格者でなければなりません。
雇用保険の受給資格者が一定条件を満たし、早期に再就職できた場合に受け取れるものです。
また、再就職日から6カ月以上を同一の職場に継続して雇用されていることも条件です。
6カ月を満たすことなく辞めた場合は対象となりません。
同じ事業主のもとで継続雇用されていることも重要です。
下がった賃金の条件に関しては、1日あたりの金額で判断することになります。
再就職を6カ月間の賃金を確認し、1日当たりの金額を計算しましょう。
その金額が転職前の1日あたりの賃金を下回っていれば3つ目の条件を満たすことになります。
6カ月間の合計額ではないので注意しましょう。
就業促進定着手当の支給額は?
支給額は以下の式で計算できます。
■計算式
(離職前の賃金日額-再就職後6カ月間の賃金の1日分の額)×再就職後6カ月間の賃金の支払い基礎となった日数
つまり、離職前に受け取っていた収入との差額が支給される形です。
再就職後6カ月間の賃金の支払い基礎となった日数とは、月給制の場合だと30日や31日などカレンダーの暦どおりの日数をいいます。
休んだ日数分が減額される日給月給制の場合は、給与が支払われた日数が該当します。
なお、支給の上限額は「基本手当日額×支給残日数×40%」です。
転職活動で年収ダウンを防ぐには?
就業促進定着手当があるといっても、受け取り続けることができるわけではありません。
そこで、転職活動による年収ダウンを防ぐにはどうすれば良いか確認しておきましょう。
成果主義の業界を選ぶ
働きや成績に応じて評価が変わる成果主義の業界は、結果次第で高収入が期待できます。
転職時の年収は低くても成果を上げるほど年収も上がり、結果的に高収入が目指せるケースも珍しくありません。
ただし、成果が出せなければ年収は低くなってしまうので注意が必要です。
現職よりも平均年収が高い業界を選ぶ
業界によって年収の平均は大きく異なります。
そこで、できるだけ平均年収が高い業界に転職するのも効果的です。
業界が異なっても前職の知識を活かせる仕事もあるので、そういったものから検討してみてはいかがでしょうか。
また、興味がある業界に思い切って挑戦してみる方法もあります。
関連記事:寿司職人の年収はどれくらい?仕事にする上でおさえておきたい基本
自身の市場価値を見極める
自身の市場価値が高いことに気づけず、市場価値に見合わない年収の低い職場を選んでしまうことがあります。
このようなミスを避けるためにも、自分の市場価値を見極めることは欠かせません。
市場価値は需要と供給のバランスで変わってくるので、需要の高い転職市場に挑戦し、高年収を提示してもらいましょう。
自身のスキルを磨く
スキルがない状態で高収入だけを目指そうとしても難しいものがあります。
常にスキル磨きに取り組んでいくことが重要です。
企業にとって求められる存在になれれば、高収入の提示にもつながりやすくなるでしょう。
転職を希望している企業や業界で求められるスキルがあれば、優先して磨くことをおすすめします。
また、コミュニケーション力やチームワーク力はどの職場においても求められることが多いスキルです。
どういったスキルを磨けば良いかわからず悩んでいるのであれば、このあたりから検討してみてはいかがでしょうか。
転職エージェントを活用する
転職する際は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
市場価値を客観的に見極めてくれるので、自分の今の実力やスキルで検討できる範囲も見えてきます。
また、転職サイトには掲載されていない好条件の非公開求人も保有しているのも魅力です。
転職活動を総合的にサポートしてもらえるので、転職の成功率が上がりやすくなるでしょう。
スムーズな転職につなげたいと考えている方にも転職エージェントがおすすめです。
特に初めての転職活動では何から始めれば良いのかわからず苦戦してしまうこともあります。
転職エージェントは求人の紹介だけではなく、履歴書・職務経歴書の書き方に関することや面接のアドバイスなども行っているので、困ったことがあれば相談してみましょう。
関連記事:転職エージェントとは?サービス内容やメリットを解説
転職による年収アップを狙うならキャリアアップが必要
転職で年収をアップさせたいと考えているのであれば、キャリアアップを検討することになります。
これまでの経験を活かす形でキャリアアップ転職ができれば、大幅な年収アップも夢ではありません。
特に企業規模が大きいところは年収アップにつながる可能性が高いです。
キャリアアップ転職というと難しそうに感じてしまいますが、例えば都市部で働いている方は地方の企業に転職することでキャリアアップ転職につながることもあります。
関連記事:転職するならゴールデンウィークが有利!その理由と注意点
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転職で年収が下がるのを防ぐためには、転職を希望する業界に特化した転職エージェントを利用するのがおすすめです。
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関連記事:転職エージェントにはどこまで相談できる?必要な準備や注意点も確認
年収が下がる転職は慎重に検討する必要がある
いかがだったでしょうか。
転職によって年収が下がってしまうケースや対策を紹介しました。
利用できる補助金などもご理解いただけたかと思います。
生活が成り立たなくなるほどの年収が下がってしまうのは困るので、下がる範囲をよく確認したり、下がらないための対策を実践したりしていきましょう。
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