転職コラム

寿司職人の年収はどれくらい?仕事にする上でおさえておきたい基本

寿司職人の仕事に興味を持っている方の中には「そもそもどれくらい稼げるの?」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
仕事にする上で年収や就職先に関すること、基本的な働き方などを先に確認しておくことをおすすめします。

 

そこで、これから寿司職人になりたいと考えている方のため、年収や向いている人、仕事内容などを紹介します。
この記事を読むことで寿司職人を目指す上でおさえておくべき基本がわかるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

寿司職人の就職先

寿司職人の代表的な就職先といえば、個人店のほか、高級店やチェーン店です。
自分の場合はどちらが向いているか判断するために、それぞれの特徴から確認しておきましょう。

個人店や高級店

寿司を提供する個人店や高級店はチェーン店ほど数が多くありませんが、その店ならではの特色や強みを持っているケースが多いです。
店舗ごとに市場で魚の仕入れを行います。
仕入れ担当がいることもありますが、寿司職人が直接仕入れを行うことも珍しくありません。

 

仕入れた魚をさばく作業や、各種仕込み作業も店舗で寿司職人が行います。
お客様も食にこだわりを持っている方が多く、寿司職人と会話することを楽しみにしている方も多いです。
夜のみ営業しているところもあります。

チェーン店

大型チェーン店は全国さまざまな場所にあり、就職・転職先としての選択肢も豊富にあります。
仕事内容は基本的に個人店とそれほど変わりないものの、仕入れは本部または仕入れ担当が行うケースが多いです。
昼と夜どちらも営業を行っていることが多く、人気の定番ネタもある程度は決まっています。

 

お客様が溢れる時間帯もあり、スピード感も求められる職場です。

寿司職人の仕事の内容

寿司職人は具体的にどのような仕事を担当することになるのでしょうか。
個人店や高級店、チェーン店では以下のような違いがあります。

個人店や高級店 魚の仕入れ、仕込み、握り、接客、店内の掃除
チェーン店 簡単な仕込み、握り、店内の掃除、または個人店や高級店と同様の仕事

カウンター式の個人店や高級店で働く場合、寿司の提供に関するすべての仕事を行うことになります。
例えば、お客様の好みを探りながら握るネタを提案したり、それぞれに合わせたシャリの大きさを見極めたりすることも行わなければなりません。

 

会話も仕事の一つです。
調理場の掃除も自分たちで行います。

 

一方、チェーン店の場合は、店舗による違いが大きいです。
たとえば大型の回転ずしなどチェーン店の場合は柵の状態で届いた魚をカットすることもあれば、種類によってはスライスされた状態で届くものもあります。
シャリを握ったり、軍艦を巻いたりするロボットを導入している所も珍しくありません。

 

できあがったお寿司はレーンに流し、会見などはホールのスタッフが担当することから接客を担当することは多くないでしょう。

 

一方で、チェーン店の中にも個人店や高級店とほぼ変わらない業務を行っているところもあるので、就職先によって仕事内容が変わると考えておく必要があります。

 

【関連記事】寿司職人の仕事が厳しいといわれる理由ときついと感じた時の対処法

 

寿司職人の一日の流れ

寿司職人として働く場合、どのような一日を過ごすことになるのでしょうか。
一例を紹介します。

【個人店や高級店】

  • 2~4時に起床して市場で仕入れ
  • 昼営業のための仕込み
  • 開店作業
  • 調理・接客
  • 昼営業終了後に仮眠
  • 夜営業の仕込み
  • 調理・接客
  • 翌日の仕込み
  • 掃除
  • 閉店

こちらは昼・夜営業の場合です。
夜のみの営業スタイルを取っているお店もあります。
また、仕入れ担当がいる場合は昼営業のための仕込みから行うことになるでしょう。

【チェーン店】

  • 本部などから届いた魚の仕込み
  • 開店作業
  • 調理、場合によっては接客
  • 掃除
  • 閉店

チェーン店といってもさまざまなお店があるので、お店によって一日の流れは異なります。

寿司職人になる方法

寿司職人になるための主な選択肢は、寿司屋への弟子入りまたは専門学校での勉強です。
それぞれ特徴を紹介します。

寿司屋に弟子入りして修行する

実践的な方法で寿司職人に求められる知識や技術を身に付けたいと考えた場合におすすめなのが、寿司屋に弟子入りして修行する方法です。
以下のような特徴やメリットがあります。

接客を学ぶことができる

特に個人店や高級店の寿司職人として活躍したいと考えている場合、接客スキルは必須です。
弟子入りして働くことにより、先輩たちの接客を間近で見られるので、接客スキルが身に付きます。
また、修行する中で自身が接客対応することも多いです。

師匠から直に学ぶことができる

弟子入りすればすでに寿司職人として働いている先輩や師匠から直に学べます。
実践的な知識と技術が身につくでしょう。

 

ただし、高級寿司店の場合は皿洗いからのスタートとなり、調理に関わるようになるまで数年かかるケースもあります。

給与をもらいながら安定して学べる

寿司職人になりたいけれど専門学校に通う余裕がないといった方でも、弟子入りすれば給与をもらいながら学べます。
学校では経験できないような実践的なスキルが身につくので、成長も速いです。

寿司職人を養成する専門学校で学ぶ

資金的・時間的な余裕がある方は、専門学校で学ぶのも良いでしょう。
以下のような特徴・メリットがあります。

短期間で調理技術を学べる

寿司職人コースを用意している学校で学べば、基本的な調理法はもちろんのこと、寿司職人に必要な知識と技術を短期間で身につけることが可能です。
寿司に関する基礎がわからず不安に感じている方や、魚のさばき方を一から身に付けたいと考えている場合にも向いているでしょう。

接客スキルを学べる講座もある

中には接客スキルが身に付く講座もあります。
お客様とのコミュニケーションを苦手に感じている方も自信をつけることにつながるはずです。

寿司職人になるために資格は必要か?

寿司職人に資格は必須ではありません。
また、求人情報を見てみると経歴についても不問としているケースが多いです。

 

ただ、調理師免許を取得していると調理に関することだけではなく栄養や衛生といった知識を持っていることが証明されるので、就職時に有利になる可能性があります。
すでに飲食店で働いている方の場合、2年以上を調理の実務経験があれば各都道府県によって実施されている調理師試験に挑戦できるので、検討してみてはいかがでしょうか。

 

また、調理師免許を持っている方であれば、食品衛生責任者になることが可能です。
食品衛生責任者は食品衛生法で定められた営業施設ごとに配置が義務づけられており、正しく衛生管理ができる存在として認められます。

 

調理師免許を持っていない場合でも栄養士や製菓衛生師、食鳥処理衛生管理者、その他条件を満たす資格を保有していれば保健所などへの申請のみで取得できるので、取得しておくと良いでしょう。
また、これらの免許を持っていなかったとしても各都道県知事等によって実施される食品衛生責任者の養成講習会に参加してテストに合格すれば取得可能です。

寿司職人の年収

寿司職人を目指す上で気になるのが、給与に関することです。
厚生労働省が発表しているデータを参考にしてみます。

 

令和4年賃金構造基本統計調査における寿司職人が属している主な職業分類「日本料理調理人(飲食物調理従事者)」等の年収は、全国平均で339.5万円でした。
また、同様に令和4年度ハローワーク求人統計データでは、求人賃金(月額)が全国平均23.5万円となっています。
このあたりが目安になるでしょう。

 

【関連記事】「飲食店の給料安すぎ」と思ったときのための年収・給料アップの方法

参考:職業情報提供サイト job tag:すし職人

寿司職人が感じるやりがい

寿司職人になると、どのようなことでやりがいを感じられるのか紹介します。
主に以下の3つです。

お客様の喜びを感じられる

自分が握ったお寿司をおいしいと食べてもらうことで喜びを感じられます。
特にカウンタータイプの寿司屋はお客様と対話しながらオーダーに応えていくので、お客様の反応を間近で感じることが可能です。

自分なりのスタイル・独自性を出せる

自分が得意とするスタイルや独自性を出し、固定のファンを付けていくことも可能です。
新しいことに挑戦したい方にも向いているでしょう。

 

自分のスタイルや独自性を磨くことにより「○○店の寿司」ではなく「○○店で働く○○さんの寿司」を求めるお客様に来店してもらえる可能性もあります。
人気の寿司が握れるようになれば、将来的には独立も可能です。

海外で働ける可能性がある

日本食は海外で人気が高く、日本食を代表する料理ともいえるのが寿司です。
日本料理の職人として働きたいと考えている方も、寿司職人として腕を磨いてみてはいかがでしょうか。

 

海外で日本の寿司として提供されているものの中には、日本では見たことがないようなものもあります。
日本でしっかりと知識と技術を身に付け、海外で本物の日本の寿司を提供できる存在になりましょう。

寿司職人に向いている方

自分は寿司職人の仕事が向いているのか悩んでいたり不安に感じたりしている方もいるはずです。
そこで、寿司職人が向いている人の特徴を解説します。

努力家である

寿司職人を目指すにあたり、努力家であることは欠かせません。
寿司の世界は奥深く、ネタの選び方や切り方、握り方、接客など、学ばなければならないことがたくさんあります。

 

一度知識を身につけてしまえば良いわけではなく、常にお客様のニーズに合わせていかなければなりません。
例えば、寿司といえばマグロが人気でしたが、近年は男女ともにマグロよりもサーモンが人気です。(※)

 

これにより、多くの寿司屋ではサーモンのアレンジメニューを開発するなど、ニーズに合わせて変化してきました。今後も人気のネタが変われば、同様のことがいえます。マヨネーズやアボカドのように昔は使われなかった調味料や食材と組み合わせた寿司の人気が高まることもあるでしょう。そのため、常にお客様のニーズを把握し、喜ばれる寿司を提供するための努力が必要です。

(※)

参考:ITmedia ビジネスオンライン:マルハニチロ調べ|回転寿司でよく食べるネタ 「ハマチ・ブリ」「マグロ(赤身)」を上回ったのは?

美的感覚や感性に優れている

寿司職人になるには、美的感覚や感性も必要です。
料理は味だけではなく目でも楽しむものなので、見た目にもこだわらなければなりません。

 

提供する寿司だけではなく、盛り付けや提供方法、皿など細かい部分にこだわることも重要です。
お客様に感動してもらえたり、驚きを与えたりできるような美的感覚や感性に優れているは寿司職人に向いています。

コミュニケーション能力が高い

特にお客様と対話しながら握るお店で働く場合、コミュニケーション能力は必須ともいえます。
職人との対話を楽しむためにあえて回転寿司などではなく、個人店や高級寿司店をお客様もいるほどです。

 

そのため、コミュニケーション能力に自信がある方は寿司職人に向いています。
もし、コミュニケーション能力に自信がない方は、普段から人と積極的に話をするようにするなど、少しずつコミュニケーション能力を磨いていくと良いでしょう。

寿司職人の将来の展望

今から寿司職人を目指す場合に気になるのが、将来性に関することです。
将来性が低いと稼げなくなってしまう可能性がありますが、寿司職人は以下の理由から今後も高い需要が期待できます。

世界における寿司の需要

寿司は日本だけではなく、海外でも高い人気があります。
新しいメニューも続々と考案されており、今後も需要が高まっていくことでしょう。

 

今後はさらに日本の寿司文化が世界に広がり、需要につながっていくことが期待できます。

伝統的な寿司文化

もともと寿司は東南アジアの「熟鮓(なれずし)」と呼ばれる発酵食品が起源とされていますが、現代では日本食を代表する料理となりました。
握り寿司だけではなく、ちらし寿司やいなり寿司、巻き寿司、手巻き寿司、押し寿司、軍艦などさまざまな食べ方が考案されています。

 

日本人が昔から慣れ親しんできた料理ということもあり、寿司文化は今後も継続されていくはずです。
将来性は安定しているといえます。

代替できない職人技術

将来仕事が激減すると考えられているものとして、AIやロボットといった技術が参入可能な分野があります。
一方、おいしい寿司を握るためには、職人の卓越した技術が必要です。

 

安価に提供されている寿司の中には、寿司ロボットを導入し、人件費を抑えているものも少なくありません。
こういったものに関しては、今後もさらにロボットのなどの技術が向上し、ほとんどの人の手が入ることなく寿司の提供ができるようになることも考えられます。

 

ですが、お客様の好みを聞いて握り方を変えたり、ロボットでは実現が難しい絶妙な味つけにしたりする工夫は、今のところ人の手でなければ行えません。
寿司職人になるのは簡単なことではありませんが、だからこそ代替できない職人技術を身に付けることができます。
技術を極めて自分にしかに提供できないような特別な寿司を握れるようになれば、寿司職人の中でもより活躍しやすくなるでしょう。

将来性も期待できる寿司業界で働こう

いかがだったでしょうか。
寿司職人の年収や向いている人、気になる将来性などを紹介しました。
仕事内容などについてもご理解いただけたかと思います。
一人前の寿司職人になるには時間がかかりますが、就職するにあたり特別な資格を必要とするわけではないので、誰でも目指すことは可能です。
特に現在飲食店で働いているなど飲食関係の勤務経験がある方はそうでない方と比べて選択肢も増えるでしょう。

 

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